吹田市の新人議員が議会言葉や仕組みを覚えるのにこんがらがってきたので、会期が始まる前にざっくりまとめてみた。

先日、議会事務局の方々よりはじめての定例会に向けた説明会と議場での模擬も体験したので、習得した事を書き留めてみました。

説明内容は大きく、
【定例会】6日間の本会議、4日間の議会運営委員会、常任委員会について
【意見書と決議、請願】というものです。

お堅い話になりそうな予感・・・

定例会とは名前の通り、定期的に開かれる会議です(前回の記事を参照)。
吹田市では、年に4回(2月・5月・9月・11月)行われ、会期は1か月前後で開かれます。
※選挙が行われた年は5月ではなく7月/回数は条例で規定されています

また、定例会がはじまって1回目の議会運営委員会では、事前に議案の概要説明や進行について確認し、本会議をスムーズに運営できるよう調整する会議が行われます。本会議初日から見て1週間前に開かれるので、1週間前議運とも呼ばれます。
1週間前議運では、30~60件もの議案説明が行われ、会派の代表質問や個人質問の順位が抽選で決まるタイミングになります。
吹田市の特徴としては、定例会毎に毎回、所属議員に質問のチャンスが与えられるので、定期的に議員の資質の向上が求められると感じますね。
一部の自治体では、年に1回しか質問する機会を持てない場合もあるのだとか。


1週間前議運が終わり3日以内に発言者氏名届の提出が済むと、各議員の質問デーの割り振りが公開されます。

代表質問と個人質問って? 

個人質問は、議員個人の立場で質問するものに対し、代表質問は、会派を代表する質問を行うものです。
個人質問と代表質問の発言時間は、議長副議長を除く会派構成人数×15分。
吹田市の大阪維新の会は10名(2023年度)なので、会派単位で考えると…
なんと150分も!!!

議場での質問方法は主に2通りです。
一括質問答弁方式とは、演壇で質問する方法で、計3回までしか質問できないというルールがあります。
一問一答方式とは、一問一答席で質問者の一つの質問に対して答弁者が1つずつキャッチボール式で行う対面式の方法です。

いずれの質問を行う場合でも、事前に議長へ質問通告書を提出することが会議規則で決まっています。

答弁は事前に準備されてるの?

議員は、質問内容を事前に通告する必要があります。
これによって、しっかりとした答弁が求められる事にもなります。
公開の場で市の考え方や方針をはっきりと述べる為という理由があるようですね。

発言通告書は、本会議初日(本会議1日目)の翌日午後15時までに提出し、
質問原稿は、原則として質問予定日の2日前(土日祝を除く)の午前中までに提出します。

忘れたらだめなやつですね。。(←危ない人)

原稿の提出なんてあるんですねΣ(゚д゚lll)

本会議初日の話をします。
主に提案の説明がなされる事となります。
内容としては、会期の決定(約30日前後)や報告議案の報告、議案の提案説明などです。
本会議初日が終了後、定例会2回目の議会運営委員会が行われます。
主な内容としては、即決議案を選ぶ事です。
(簡単に言ってしまいましたが・・・)

ここで出てくる議会言葉
即決議案=緊急性のある場合や比較的簡単な決定ができる議案のこと
契約議案=ある組織や団体が行う契約に関する案件や提案のことで、重要な事項や討議により承認が必要な場合の議案のこと

契約議案は何となく重そうな内容の印象ですよね。
しっかりとした話し合いが必要と判断され、1交渉団体でも委員会付託の希望があれば、委員会に委ねられることになります。
また、即決議案は本会議5日目に、契約議案は最終日に質疑と討論による採決が行われるという流れに。

本会議2日目以降は連日質問デー!!!
2日目は代表質問、3~5日目は個人質問、5日目では各議案や請願を委員会付託、即決議案の質疑や討論採決も行われます。

請願ってなに?

請願(せいがん)とは、市民などから提出される市政についての要望や意見で、議員が紹介することで議会で他議案と同様に審査されるもののことをいいます。
本会議の5日目で委員会への付託が決まり、各委員会で審査される流れになります。

各委員会へ付託される内容って?

下記、6つの委員会ごとにそれぞれ担当する所管が決まっています。

【財政総務】
総務部/行政経営部/税務部/会計室/消防本部/その他
【文教市民】

市民部/都市魅力部/教育委員会/農業委員会
【健康福祉】

児童部/福祉部/健康医療部
【建設環境】

環境部/都市計画部/土木部/下水道部/水道部
【予算】

一般会計/特別会計/事業会計 の予算
【決算】

一般会計/特別会計/事業会計 の決算

私は文教市民委員なので、より市民部、都市魅力部、教育委員会、農業委員会の所管に属することはより知識を深めておかねばなりません。

本会議4日目の休憩中に、定例会3回目の議会運営委員会が行われます。
市議会議員が意見書や決議の提案ができるタイミング
になります。

意見書や決議ってなに?

意見書とは、議会が地方公共団体の機関としての意思を意見としてまとめた文書の事をいいます。
決議とは、議会の意思を対外的に表すことが必要な時などにされる議決の事をいいます。

本会議6日目の前々日には、定例会4回目の議会運営委員会が開催されます。
委員会の審査結果と市会議案(意見書と決議)の取りまとめ
を行います。


本会議最終日(本会議6日目)というのは、委員会などで話し合いが終了し全ての討論と採決が行われる日になります。
本会議5日目の約2週間後あたりに行われます。
討論とは、採決前に議題になっている案件に対し、賛成か反対かの自分の意見を示すことです。
順番は、賛成者と反対者をなるべく交互に行い(討論交互の原則)、1議題について1議員につき1回討論ができる(討論1人1回の原則)というものです。
また、採決では、議長が賛否の意思表示を採り、反対者がいる場合は起立採決を行います。

(起立は、反対者がいる場合だったのね・・・)

以上、ざっくりとした流れをまとめてみました。



<おまけ>

「議長!13番!(自分の議席番号)」
議場での発言を模擬として初体験!!!
私は一括質問答弁方式をば。
議会事務局の方々のあたたかさを痛感しました。ご親切な対応で( ノД`)

とりあえず慣れないといけないですね。
1週間おきに何をしなければならない等の自身の整理や前日確認などを怠らず、初会期を迎えたいと思います。


投稿者プロフィール

後藤 久美子
後藤 久美子吹田市議会議員
同志社女子大学学芸学部音楽学科卒業(中高一種教員免許取得・音楽 運転免許あり その他)
社団法人大阪フィルハーモニー協会楽団事務局元職員
結婚を期に関東へ移住しフリーな音楽ライフを満喫しつつ、独学でWebライターや美容と健康のプロ資格も取得。
地元コミュニティーを築く中で市政に興味を抱く。
2023年、統一地方選挙で初当選!再び独学で政治経済を学び『人生は挑戦の連続である』ことを体現する二児の母。