コレって変じゃない?年末調整に記載する社会保険料の支払い人が夫名義の謎
※当記事は、主にフリーランスの既婚女性の方に共感頂けるよう記載しております
一般的には、勝手に天引きされている社会保険料にはあまり触れないお話と思いますが、現在の法制度についてもご報告致します
今年も年末調整の時期がやってきました。
恐らく写真画像だけで、すでにおわかり頂けるかと思うのですが、
妻が働いて得た給料から、妻が社会保険料を支払っているにも関わらず、保険料を負担することになっている人は、夫名義ってなんで?
当記事では、社会保険料の支払い名義人がなぜ夫なのか?について、私のフィルターを通し、サクッと綴ります。
1.はじめに
昨今、共働きが当たり前になった今でも、私たちが直面する制度の中には、まだまだ古い慣習に基づいたルールが残っていますよね。
私自身、家計を支えながら自身の給料から実際に保険料を支払っているのに、保険料負担者として配偶者の名前を記入する必要がある場面に直面し、何とも言えない違和感を覚えました。
夫が負担しなきゃならないなら、お願いします!なんですけどね。笑
会社員とはいえ、妻の分まで毎月高額な社会保険料なんて負担していませんよ。
それに本来、妻が働いている事で社会保険料が負担増ならば妻が妻の給料で支払うのが筋ですし。
ですが、送付されてくる振込用紙や年末調整で記載する名義はなぜか夫。
支払人と名義人が事実と違うなんて、なんかおかしくないですか?
そんな疑問に向き合いつつ今後の社会問題としての課題を掲げ、特にフリーランスの方々に共感いただく為に記事を書く事にしました。
2.なぜ世帯主に課税されるのか?
保険料の負担者を税申告でどのように扱うかについて、以下のような法律が影響しているようです。
★所得税法第74条(社会保険料控除)
所得税法第74条では、社会保険料(国民年金、健康保険料など)の支払いに関する控除が規定されています。
条文の中に、『その年に支払った社会保険料が控除対象』として明記されていますが、支払者が誰であっても、家計に関わる保険料であれば、控除の対象となるとされています。
つまり、実際の支払者(妻など)でも税法上で、生計を一にする配偶者が負担者として認められることがありますよ~!ってこと。
★租税特別措置法第27条(配偶者控除)
配偶者が税法上どのように扱われるかについての規定が記されています。
配偶者控除の適用において、配偶者が実際に収入を得ていても、家計の負担者が配偶者として名義で申告することができることが説明されています。
共働き家庭で税法上の名義がどちらに記載されるかに関係しています。
★国民健康保険法第15条
国民健康保険における被保険者の記載に関する事が規定されているんですね。
この条文では、保険料を「世帯主」が負担することが基本的に定められています。
これやん!!!
これらの規定から、税務上や保険料の支払者名義に関して、法律では配偶者(通常は世帯主)の名義が使用されることが多い為、実際に支払っている人が妻であっても夫名義で記載するわけですね。
この形式的な処理が違和感を生む原因となっているのが実情です。
3.さいごに:謎のルールからの理想論
皆さんの中にも、同じように保険料の負担について疑問を持たれている方は多いのではないでしょうか?
負担者として配偶者の名前を記入しなければならないといった謎のルールは、実際に支払う人の努力や負担を反映していないように思えます。共働き家庭では、内部で収支の管理が複雑化したり、支払っているのに名前が記載されないという不平等感を感じることも少なくありませんよね。制度が現実に即していないことで、支払い者の貢献や責任が十分に評価されない状況が一部で生まれているのです。
不平等を解消するため、自分で申告する立場の場合にはなりますが、実際に支払いを負担する人が申告できる制度を設けるのも1つの案かもしれませんよね。
実情に合った制度があれば、家庭ごとの収支状況をより正確に反映させ、日常の家計管理もスムーズになるのではないでしょうか。
例えば、国の申告書に「実際の支払者」を記載する欄を加えるだけでも、大きな違いが生まれるんじゃないかな?
と私は感じています。
当記事によって、なかなか見えにくい一部の不平等な出来事が、どのように日常に影響しているかをぜひ共有いただければ嬉しいです。
ぜひSNSなどでシェアし、他にも色々抱えていると思われる共働き家庭の課題も含め一緒に考えていきたいですね!
共働き世帯にとって、家計の負担や支出の分担は重要な問題です。
私の友人や周りの方はそういう年代なのか、偶然チャレンジャーな方が多いのか、実は結構フリーランスの既婚女性も多いです。
制度の改善を通じて、現実に合った支援や制度設計が行われることで、もっと安心して日々を過ごせるようになることを願っています。
投稿者プロフィール
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同志社女子大学学芸学部音楽学科卒業(中高一種教員免許取得・音楽 運転免許あり その他)
社団法人大阪フィルハーモニー協会楽団事務局元職員
結婚を期に関東へ移住しフリーな音楽ライフを満喫しつつ、独学でWebライターや美容と健康のプロ資格も取得。
地元コミュニティーを築く中で市政に興味を抱く。
2023年、統一地方選挙で初当選!再び独学で政治経済を学び『人生は挑戦の連続である』ことを体現する二児の母。
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